- 現代文
- 2016-1-18
できる人がやっている問題アプローチ【文系科目の俯瞰編】
できる人には、共通してやっている問題アプローチがあります。ここでは、文系科目で有効な「俯瞰」という問題アプローチについて紹介します。
「俯瞰」
あなたは、初めて見るパターンの応用問題や難しい問題に対面したとき、どうアプローチするでしょうか?応用問題や難しい問題に挑戦するときに、できる人に共通して見られる問題アプローチがあります。それは、「分析」と「俯瞰」です。ここでは「俯瞰」について紹介していきます。
俯瞰は、文系科目の問題アプローチとして効果的な方法です。俯瞰とは「高いところから見下ろすこと」つまり問題を一歩引いて見ることを言います。俯瞰の具体的な方法には、次の3つがあります。
①評論は話題、小説は場面から考える
②意味から代入する
③まず全体構造をとらえる
①評論は話題、小説は場面から考える
文系科目の中でも重要な現代文における評論では、何について書かれているかという「話題」を把握することが大切です。政治の話なのか、経済の話なのか、文化の話なのか。ここを把握しないまま問題を解こうとしても、本文とは関係ない選択肢を選んでしまう恐れがあります。また、本文の中で設問内容の周辺だけを読んで答えてしまうと、出題者のワナに引っかかってしまいます。本文全体の「話題」を把握していれば、的外れな選択肢を排除することはできます。
また、「全体の話題」だけでなく、「段落ごとの話題」「設問に関する話題」を把握することも重要です。段落ごとに具体的な話題が異なる場合もありますから、しっかり「段落ごとの話題」を区別して読むことができれば、「設問に関する話題」に対応する段落を探すことができます。
一方、小説では、評論でいう「話題」が「場面」として出てきます。物語全体の話を把握していても、あくまでも問題文として引用されている「場面」だけについて答えなければいけません。つまり、引用された本文を全体として把握します。
さらに、「段落ごとの場面」を把握できていれば、設問に関する段落の場面の登場人物の心境などを解答していくことができます。つまり、出来事の前の「場面」と、後の「場面」では登場人物の心境が変化していることがあります。簡単な例で言うと、暗い場面から良い出来事が起こって明るい場面に移り変わったら、登場人物も暗い心境から明るい心境に移り変わるといった具合です。全ての小説で場面と登場人物の心境が一致するわけではありませんが、空や天候、季節などの場面の情景が登場人物の心境を場面の一部で表現していることは多くあります。受験勉強の中でこのような場面変化を見つける事は意外と楽しいものですよ。
②意味から代入する
文系科目における空欄穴埋め問題では、文章の意味が自然につながる選択肢を選びます。「そんなの当たり前」と思うかもしれませんが、以外と問題を解くときに意識できていない受験生が多いのが事実です。空欄の直前直後だけを見て形が当てはまりそうな選択肢を選択する方法では、問題作成者のワナに簡単に引っかかってしまいます。
「意味から代入する」方法では、問題文全体を、空欄にどんな内容を当てはめれば文章の意味が自然につながるのか想像しながら読み、当てはまりそうな選択肢を代入してみます。そして、すべての空欄に選択肢を代入した状態で、文章全体の意味が自然につながるか確認します。
「意味から代入する」方法は、英語の文法問題でも有効です。意味を無視して形から選択肢を選んでしまうと間違える原因になってしまいます。もちろん形も重要ですが、まずは意味から考えることによって、形を検討するときにミスを減らすことができます。
③まず全体構造をとらえる
文系科目の長文問題において細部まで検討することは大切ですが、最初から細部にこだわっていては、問題作成者のワナに引っかかってしまいます。「まず全体構造をとらえる」ことが大切です。つまり、問題は細部について問われていますが、全体の条件を考慮した上での細部なのです。
たとえば、英文和訳の問題なら、まず文章全体を読んで何について書かれているのか大まかに把握した上で、和訳対象部分の構造を確認し、意味を当てはめていくのです。全体を把握してから細部を検討するという順序で問題を解き進めていくことで、ミスを少なくしていきます。
いかがでしたか?すでにやっている問題アプローチでも、意識してやることで実力の伸びが大きく違うはずです。まずは、文系科目における問題アプローチの3つの俯瞰を意識して問題に挑んでみてくださいね。
また、理系科目で有効な問題アプローチも紹介していますので、ぜひ目を通しておきましょう!
コチラ→できる人がやっている問題アプローチ【理系科目の分析編】
大学受験勉強法メディア編集部
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